【問題】『虎の子渡しの庭』とも称される、15個の石を配した枯山水の方丈庭園が有名な寺院はどこか。
(ア)龍安寺 りょうあんじ
(イ)西本願寺 にしほんがんじ
(ウ)金地院 こんちいん
(エ)金閣寺 きんかくじ
京都・観光文化検定験 第11回 3級 第24問
【正解】
(ア)龍安寺
丸暗記しましょう!
龍安寺には『虎の子渡しの庭』とも称される、15個の石を配した枯山水の方丈庭園がある
【龍安寺】
臨済宗妙心寺派の寺院。妙心寺との関係が深い。
山号は大雲山と号し、本尊は釈迦如来。
開基は1450年(宝徳2)細川勝元、開山(初代住職)は義天玄承です。古都京都の文化財として世界遺産に登録されています。
■永遠のミステリー【枯山水の方丈庭園】
作庭は室町時代と推定されるが、作者は誰か。 いわく、開山である義天玄承(ぎてんげんしょう)、寺を建立した細川勝元、絵師の相阿弥、勝元の実子である政元、茶人の金森宗和…など様々な諸説がある。 なかでも相阿弥説が長く信じられてきたが、それも確証はない。 そこで注目されるのが、石庭の裏に刻まれた「小太郎・口二郎」の刻印。 しかし、これさえも作者と判定するには憶測の域を出ない。 作者は依然、謎のままなのである
わずか七五坪の白砂の空間に、大小一五個の石を配置。 この極端なまでに抽象化された構成に、作者は一体なにを託したのか。
一般には「虎の子渡しの庭」「七五三の庭」と呼ばれる。 あるいは、大海や雲海に浮かぶ島々や高峰、「心」の字の配石、また中国の五岳や禅の五山の象徴とも。
もとより作者の意図は今や不明。 禅の公案にも見えるが、ただ鑑賞者の自由な解釈と連想にゆだねるしかない。
一見水平に見える石庭だが、東南角(方丈から見て左奥)に向かって低くすることで、排水を考慮した工夫が施されている。
また、西側(方丈から見て右)にある塀は、手前から奥に向かって低くなるように作られている。
ここにもまた、鑑賞者の錯覚を利用した心憎いばかりの演出が見られる。 視覚的に奥行きを感じさせるために、土塀の高さを計算し、遠近法を利用した高度な設計手法といえる。
モノトーンの空間を囲む、高さ一メートル八〇センチの土塀。 油土塀と称するこれもまた、石庭を傑作とならしめる重要な構成要素である。 この油土塀とは、菜種油を混ぜ入れ練り合わせた土で作られており、白砂からの照り返し防止や、長い風雪、環境変化に耐えぬく、非常に堅牢な作りに仕上がっている。 ちなみに石庭面は、外側の地面から八〇センチほど高い場所に位置する。 これも強固さを保つための工法上の工夫によるという。
〈出典元 龍安寺公式サイト〉
【アクセス】
京福電車 龍安寺下車徒歩約8分
市バス・JRバス 竜安寺下車 徒歩約1分
【所在地】京都市右京区龍安寺御陵下町13
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