【問題】江戸時代の町人社会を題材とした世話物を得意とした( )は、和事(わごと)の演出を創出し、上方歌舞伎の祖とされている。
(ア)市川団十郎
(イ)坂田藤十郎
(ウ)片岡仁左衛門
(エ)尾上菊五郎
京都・観光文化検定試験 第14回 3級 第37問
【正解】
(イ)坂田藤十郎
丸暗記しましょう!
坂田藤十郎は、江戸時代の町人社会を題材とした世話話を得意とし、和事(わごと)の演出を創出し、上方歌舞伎の祖とされている
■初代坂田藤十郎
江戸時代前期の歌舞伎役者。「稀代の名人」などと呼ばれた元禄(1688~1704)を代表する名優で、上方歌舞伎の始祖のひとり。俳号は冬貞、車漣。定紋は丸に外丸。父は京の座元だった坂田市左衛門。1676年頃から記録に名が現れ、1678年に『夕霧名残の正月』で演じた伊左衛門は生涯の当たり役となった。その後、近松門左衛門とタッグを組み、『けいせい仏の原』『傾城壬生大念仏』『百夜小町』など多くの近松作品に出演、上方を代表する人気役者となった。藤十郎は「やつし芸(貴人が落ちぶれる役柄)」「濡れ事(男女のラブシーン)」を得意とし、それまでにない徹底した写実主義に裏付けられた演技により上方歌舞伎の頂点に君臨した。やわな色男の恋愛模様を中心とした演技「和事」の創始者といわれ、同時代に武士や鬼神などの荒々しさを誇張した「荒事」を創始した初代市川團十郎とよく比較される。1708年10月、『夕霧名残の正月』を最後に舞台を去り、その翌年、他界した。墓所は大阪の天王寺区にある天王寺。
(出典元https://edo-g.com/men/view/79)
■和事とは
歌舞伎の演出,演技,演目の一種類。 元禄期 (1688~1704) に坂田藤十郎,中村七三郎によって確立された立役の芸風で,本来,和らかな事という意味がある。 放蕩のため家を出た若殿が流浪して,遊里で遊女と戯れるさまを見せるもので,落ちぶれた姿になっているところから「やつし」ともいう。
■坂田 藤十郎
歌舞伎役者の名跡。屋号は山城屋。四代目の定紋は五つ藤重ね星梅鉢、替紋は向い藤菱。
初代は上方歌舞伎の創始者の一人で、和事の芸を確立した役者としても知られ、かつてその名跡は江戸の市川團十郎と並んで梨園でも最も権威あるものだった。安永2年 (1774) に三代目が仙台で客死した後は襲名する者がなく、坂田藤十郎の名は伝説的な名跡として生き長らえたが、平成17年 (2005) に231年ぶりの四代目襲名となった。
(出典元ウィキペディア)
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